2019-05-28
科技部(日本の文部科学省に類似)は人工知能(AI)産業振興の一環として、国立台湾大学(台湾北部・台北市)、国立清華大学(同北部・新竹市)、国立交通大学(新竹市)、国立成功大学(同南部・台南市)の4大学に「AI創新研究中心(AIイノベーション研究センター)」を設置している。そのうち台湾大学と交通大学のAIイノベーション研究センターが、シンガポールの総合警備サービス大手サーティス・グループ(Certis Group)とMOUを結んだ。三者は今後、スマートセキュリティ分野へのAIの応用に関する研究に焦点を当て、人材の育成、技術の研究・開発、産業への応用の3方面で協力を強化する。
サーティス・グループは、シンガポールのチャンギ国際空港、ショッピングセンター、医療機関、それに重要な交通拠点などの公共施設への総合警備サービス提供で60年以上の実績を持つ。最近は、オーストラリアなど海外の公共スペースでもサービスを提供している。
科技部によると、今回の協力は人物行動分析技術、監視・制御のアルゴリズム、AIによる音声解析、自然言語処理、複数カメラに映る同一人物の追跡といったスマートセキュリティ分野での研究に焦点を当てたものとなる。将来的には現地での研究、共同開発、データベースの共有、海外での実証実験などで協力する。
サーティス・グループは今年7月にAIセンターを立ち上げる方針。交通大学は同グループと共同でジョイント・リサーチ・ラボを設立し、協力を促進したいと希望しているが、国外に持ち出せない敏感な情報が関与する場合は、台湾から技術スタッフを派遣し、シンガポールのAIセンターに駐在させることも検討している。
台湾大学は、サーティス・グループとの協力について、映像による物体の認識、IoT(モノのインターネット)を使った分析、自然言語処理、ビッグデータのプライバシーセキュリティの4方面に焦点を絞る。サーティス・グループが公共の場所で集めた全方位的なデータと、こうしたエリアは、台湾の技術に実証実験の機会を提供できるもので、台湾大学としては将来的にはこうした経験を台湾に持ち帰り、関連の産業の応用に役立てたい考え。
Sources:Taiwan Today;2018年05月28日
資料來源: 科技部
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