2021-06-21
経済部(日本の経産省に相当)工業局は2018年末から「智慧機械-産業聚落供応鏈数位串流及AI応用(スマートマシナリー:産業クラスターにおけるサプライチェーンのデジタル連結及びAI活用)」計画を推進している。これまでに国内の中小メーカー112社ならびにサプライチェーンの企業390社を資金面で補助してそれぞれの情報システムを連結、運営と生産に関するデータを収集し、さらにAIを活用して原材料の整備、製造スケジュール、設備の使用効率、品質管理などの問題を解決してきた。これにより、台湾のサプライチェーン全体が外部要因の変化に耐える力を高めている。
紡織産業(テキスタイル産業)を例にとると、台湾の紡織産業は川上・川中・川下のサプライチェーンが整っている。過去1年は新型コロナウイルスによる打撃を受けたものの、業者は素早く経営戦略を調整。例えば台湾富綢繊維股份有限公司(TAIWAN TAFFETA FABRIC)は経済部工業局の「智慧機械-産業聚落供応鏈数位串流及AI応用」計画を通じて早期に対応した。サプライチェーンのデジタル連結プラットフォームを通して川上と川下におけるサプライチェーンの調達、外部への加工委託、出荷などに関する情報を速やかに結び付け、さらに生産に関するデジタル管理システムも導入。IoT (モノのインターネット)やMES(生産実行システム)、SCADA(監視制御システム)などを用い、リアルタイムで生産を監視・制御し、異常を排除した。可視化されたインターフェースで様々な決定を管理できるようにし、製造スケジュールの精度を65%から80%へと高め、納品までの日数も45日から35日へと短縮することに成功。抗菌保護の機能を持つ生地を素早く生産し、看護師のユニフォーム用として日本の大手メーカーに供給するなど、こうした素材の世界的な需給ひっ迫の緩和に一役買った。
経済部工業局では中小のメーカーを支援、デジタルプラットフォームを通じてサプライチェーンの企業の生産や在庫などの情報を共有出来るようにし、情報が古かったり生産に関する情報にギャップがあったりした過去の問題を解消した。グローバルなビジネス環境が変化する中、世界的なサプライチェーンの再構築は台湾の製造業者に新たな位置づけと、サプライチェーンの中で不可欠な地位を獲得するチャンスをもたらしている。
資料來源: 外交部
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