2021-12-13
スイスのビジネススクールである国際経営開発研究所(IMD)が9日に発表した「世界人材ランキング(World Talent Ranking)2021」で、台湾は世界64カ国・地域中16位だった。これは昨年の20位より4位上昇し、直近10年では最高となる。アジアでの順位は、1位の香港(11位)、2位のシンガポール(12位)に次ぐ3位で、韓国の34位、中国の36位、日本の39位を上回った。
この人材ランキングの3大ファクターを見ると、台湾は「人材への投資と発展」が昨年比5位上昇、「人材を引き付ける魅力」が昨年比4位上昇、「人材のレディネス(準備度)」が昨年比6位上昇と、いずれも昨年に比べて大幅に上昇した。台湾がコロナ禍でも労働市場の安定に取り組み、国内の人材育成に取り組むと同時に、海外からの人材誘致を強化していること、医療・衛生体系の実力が盤石であること、関連の政策がコロナ禍や景気変動にうまく対応していることなどが関係したと見られる。
一、「人材への投資と発展」は世界20位(昨年比5位上昇)
このファクターは、その国が行う人材への投資の程度を評価するもので、合計8項目の指標が設けられている。台湾の順位を上げたのは、主に「アプレンティスシップ(見習い制度)」と「従業員の育成(Employee training)」がそれぞれ世界7位(昨年比8位上昇)と世界5位(昨年比7位上昇)と大幅にランクアップしたことが理由。この2つの指標の世界順位はいずれも過去最高であり、台湾の「強み」となる項目に挙げられている。企業がますます人材への資本投入を重視するようになっていると同時に、政府も産学提携による人材育成に積極的に取り組み、専門且つ実践力を持ったスキルを有する人材を育成し、産業のニーズに対応していることを示している。技術の伝承と産業イノベーションの両方の需要を満たすやり方が、多くの国より優れた成果を挙げていることが分かる。
二、「人材を引き付ける魅力」は世界22位(昨年比4位上昇)
このファクターは、その国が人材の誘致や引き留めのために努力をしているかどうかを評価するもので、合計11項目の指標が設けられている。そのうち「従業員のモチベーション」は台湾の「強み」に挙げられた項目で、その順位は世界5位と、昨年比3位上昇した。とりわけ新型コロナウイルスのパンデミックという状況の中、この評価は非常に重要な意味を持っている。なぜならそれは、台湾で新型コロナウイルス対策がうまくいっていることから、働く人々が「隔離」や「リモートワーク」などによって疎外感や距離感を感じることが少なく、企業の安定した経営や社会の団結力を維持することができたことを意味しているからだ。
三、「人材のレディネス(準備度)」は世界9位(昨年比6位上昇)
このファクターは、その国の人材資源の充足度を評価するもので、合計12項目の指標が設けられている。そのうち台湾の評価が高いのは「科学分野の卒業生が占める比重(卒業生全体のうちICT、エンジニアリング、数学、自然科学分野の卒業生が占める割合)」の世界5位、「15歳児の国際学習到達度調査(PISA)の結果」の世界8位で、いずれも昨年と同じ順位だった。このほか、「技術系労働者」、「金融人材」、「管理職の国際経験」、「大学教育(大学教育が競争経済のニーズに合致しているか)」、「マネジメント教育(マネジメント教育がビジネスのニーズに合致しているか)」、「言語スキル(人材の言語スキルが企業のニーズに合致しているか)」の6項目でも台湾は順位を上げた。これは政府が台湾の人材の国際競争力を引き上げるため、国内のデジタル人材育成に力を入れ、海外から高度人材を積極的に誘致すると同時に、人材のバイリンガル能力と国際視野を広げる教育に力を入れ、その成果が徐々に表れていることを意味している。
Sources:Taiwan Today;2021年12月13日
資料來源: 外交部
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