2022-11-25
台湾と欧州との科学研究分野における協力関係を深め、国際社会との結びつきと人材交流を強化するため国家科学及び技術委員会(国科会 日本の省レベル)の呉政忠主任委員(=大臣)は今月15日からドイツやフランスを訪問、24日(フランス時間23日午後)にはフランス科学アカデミー(Académie des Sciences)で、パトリック・フランドラン(Patrick Flandrin)同アカデミー会長と共に第24回「台法科技奨」(台湾・フランス科学技術賞)の授賞式典を執り行った。
今回の受賞者は国立陽明交通大学(台湾北部・台北市、新竹市)「光電系」(光工学科)副主任で「前瞻半導体」研究所(Institute of Pioneer Semiconductor Innovation)の副所長も務める冉暁雯教授とフランス国立科学研究センターミュールーズ物質科学研究所(CNRS-IS2M)のDR1研究主任(DR1は等級のひとつ)であるOlivier Soppera博士で、二人の光化学、物質化学、物理化学、光学、半導体分野における傑出した貢献を表彰した。
冉暁雯教授は台湾の著名な女性科学者で、これまでにも「第4回台湾傑出女性科学者新人賞」や「中国電機工程学会」による「傑出した電気工学教授賞」などを受けている。近年は物理、化学、生物、医学など各分野の専門家や学者らと共同研究、主には新たな非侵襲的体外検査測定技術(直接生体に触れたり障害を与えたりせずに検査を行う技術)の開発に注力。冉教授の研究チームはSoppera博士のチームと十数年にわたって共同研究を続けているほか、博士課程の学生への指導でも協力して優れた成果を挙げるなど台湾とフランスによる科学分野での共同研究に貢献している。共同研究のテーマである、レーザーで金属酸化物に直接書き込むことの出来る電子部品の研究と健康保護への応用は将来性と学術的な価値を備えるものとして今回の「台湾・フランス科学技術賞」の審査会議によって授賞対象に選ばれた。
呉主任委員は授賞式典でのあいさつの中で、台湾とフランスは長年、「思想の自由」を基礎に科学の進歩を絶えず追い求めてきたと述べ、共同研究を支えている各界に感謝した。また、呉志中駐フランス代表も「台湾を代表して両国の共同研究を支持し、評価する」と述べ、両国の「科学外交」のいっそうの発展に期待を寄せた。フランス科学アカデミーのフランドラン会長はフランス側のこの賞に対する重視のほどを強調、24回を数える同賞はすでに科学研究の面で貢献著しい双方の研究チームを数多く生み出していると評価した。
「台湾・フランス科学技術賞」は国家科学及び技術委員会とフランス科学アカデミーとが締結した「台湾・フランス科技基金協定」に基づくもので、双方が共同で授賞式典を執り行うことになっている。1999年にスタートして今年は24回目。国家科学及び技術委員会が毎年、台湾の最高学術研究機関・中央研究院のフェローに審査員を依頼し、フランスとの共同審査を経て1組の科学者を選出、台湾とフランスの科学技術面での協力、交流、訓練の促進に果たした貢献を表彰する。すでにフランス科学アカデミーが毎年11月に授与する、年に一度の「グランプリ」の一つに位置付けられている。
式典にはフランス科学アカデミーのFrancis-André Wollman副会長(国際業務担当)、今年度の審査員を務めたOdile Eisenstein氏らフェローたち、フランス国立研究機構(ANR)のThierry Damerval会長らが出席。また、国家科学及び技術委員会からは科学教育の発展及び国際協力処の葉至誠処張、工程技術研究発展処の李志鵬処長、さらに国家実験研究院の林法正院長、侯拓宏主任、張美瑜主任も式典を見守るなど、関係者も含めて約80名が参加した。
資料來源: 外交部
Juiker アプリ - 無料通話
一緒に Juiker しましょう