2021-01-12
政府の推進する「2025年のエネルギー変革政策」が、2025年までに発電能力5.7ギガワットの洋上風力発電設備を整備すると共に洋上風力発電を自前の産業に成長させることを目標とする中、このほど関連の人材育成がスタート、洋上風力発電のハイレベルな人材を台湾で揃えられるようにし、台湾における「グリーンカラー」(再生可能エネルギー関連の人材)のための雇用機会創出を目指すことになった。それに向けて、11日には台湾南部・高雄市の興達港に完成した「海洋科技産業創新専区(Maritime Technology Innovation Centre, MTIC)」(海洋科学技術イノベーションセンター)が運営を開始。高雄市を洋上風力発電の人材育成のための要衝にすると共に、中長期的に海洋科学技術の産業のイノベーションに力を注いでいくことになる。
経済部(日本の経産省に相当)エネルギー局によると、MTICの「海洋科技産業人材培訓及認証中心」(海洋科学技術産業人材育成及び認証センター)では国際的に知られるデンマークの人材訓練会社であるマースク・トレーニング(Maersk Training)と提携し、風力発電設備作業者のための訓練の国際標準を制定するGWO(グローバル・ウインド・オーガニゼーション)の認める様々な洋上風力発電に関する訓練カリキュラムを整え、GWOの認証を受けているプロの講師8人が指導に当たる。10のカリキュラム、16のGWOカリキュラムモデルからなる訓練内容には基本となる安全トレーニング(BST)や技術トレーニング(BTT)が含まれるなど、洋上風力発電に関するすべての訓練サービスを提供するもので、海洋科学技術に関する人材を育成する世界レベルのセンターとなる。同時に、内外の著名な企業(ドイツのシーメンス、デンマークのオーステッドなど)とそれぞれカスタマイズされたカリキュラムの契約を結び、企業に実習の機会を提供するなど、洋上風力発電の人材を育成するアジアの要衝となることを目指す。
また、MTIC内の「海洋創新研発中心」(海洋イノベーション開発センター)では国内外の業界及び法人の力を水中機械の研究開発や海水による腐食防止技術、海洋生物資源などの分野に取り込み、洋上風力発電に関する技術的な試験環境を整えることで、台湾南部における海洋科学技術の研究を産業として発展させる。また、国際的なサプライチェーン市場にも進出して台湾が持つグリーンエネルギー産業の製造能力とその付加価値を高め、台湾が「アジアのグリーンエネルギー発展センター」となるための取り組みを加速する。
経済部は、エネルギー変革政策の下、2025年までに発電能力5.7ギガワットの洋上風力発電設備を整えるという目標に向けて全力で取り組むほか、産業の変革を進めることで投資額1兆台湾元(約3兆6,800億日本円)、生産額1兆2,000億台湾元(約4兆4,150億日本円)、雇用機会2万人分を生み出すとしており、MTICの運営開始が台湾におけるエネルギー変革のための重要なマイルストーンになることを強調した。
Sources:Taiwan Today;2021年01月12日
資料來源: 経済部能源局
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