2025-02-25
数位発展部の黄彦男部長(写真中央)は、RightsConを台湾で開催し、台湾がデジタル発展の過程においても民主主義と平和を維持するという信念を堅持していることを世界に知ってもらいたいと述べた。(数位発展部ニュースサイトより)
デジタル時代の人権カンファレンス「RightsCon」が24日に台湾北部・台北市で開幕した。27日まで開催される。数位発展部(以下、数発部とする。デジタル省に相当)は同日に行われた国際記者会見で、台湾がデジタル民主主義の先駆者として国内外のパートナーと手を組み、人工知能(AI)の発展を積極的かつ責任を持って推進し、デジタル競争力を高め、台湾の外交空間を創出していくとの意気込みを語った。
数発部の黄彦男部長(大臣)はこの記者会見で、「世界情勢は新たな冷戦に向かい、権威主義国家はデジタル技術を使って国民を監視し、権力を強化している。台湾はデジタル民主主義の先駆者として、信頼社会の構築、情報通信の普及、デジタル平等のためにデジタル技術を積極的に運用している。市民技術団体やコミュニティとの協力を強化し、AI、ドローン、5G情報通信設備、情報通信セキュリティなど、国家安全保障と民主的自由に関連する産業の発展を推進している。今年のRightsConが台湾で開催されるのは、台湾がデジタル発展の過程においても民主主義と平和を維持するという信念を堅持していることを世界に知ってもらいたいとの願いからだ」と述べた。
世界でインターネットユーザーの権利保護を目的に活動する団体、Access Now(アクセスナウ)の東アジア担当シニアアナリストのバカウ J.S.氏によると、今年のRightsConには125カ国から1,800件以上の提案が寄せられ、150カ国から2,800人以上が参加する。参加者は様々で、デジタル技術における大きな影響力を持ち、台湾の包括的、多様、自由で安定したサイバースペースを実証している。
数発部はまた、デジタル技術の急速な発展において、民主主義と平和を維持するという台湾の信念を認めてくれた国際デジタルガバナンスコミュニティに感謝の意を表した。AIの波が世界を席巻する現在、世界の産業サプライチェーンの主要プレーヤーとしての役割を担う台湾は、経済の繁栄を創出すると同時に、それに伴う偽情報と貧富格差という不平等の脅威に立ち向かう必要がある。その上で、イノベーションの繁栄を創出し、公正で持続可能な新たなデジタル社会の構築に取り組み、今後も台湾のデジタル競争力を強化し、外交空間を創出していくと強調した。
RightsConの開幕式では、蕭美琴副総統や行政院(内閣)の鄭麗君副院長(副首相)がゲストとしてスピーチを行った。また、27日までの期間中、台湾の関連省庁が20以上の公式カンファレンス、非公開会議、サテライトセッションが開催される。国連や欧州連合などの政府または国際機関の関係者、マイクロソフトやグーグルなど民間企業の幹部らも参加する。公式カンファレンスでは、世界のデジタルガバナンスにおける台湾の重要な役割を示すために、デジタル社会における自己決定権などのインフラ計画が共有される。
資料來源: 数位発展部