2025-03-17
行政院の鄭麗君副院長(副首相、白いジャケットを着用した女性)は15日、嘉義県(台湾中南部)にある「アジア無人機AIイノベーション応用R&Dセンター」(Asia UAV AI Innovation Application R&D Center)を視察した。(行政院)
行政院の鄭麗君副院長(副首相)は15日、嘉義県(台湾中南部)にある「アジア無人機AIイノベーション応用R&Dセンター」(Asia UAV AI Innovation Application R&D Center)を視察した。鄭麗君副院長は、台湾の無人機産業の発展のための3つの政策目標と5つの戦略について言及し、今後は各省庁の資源を融合して、無人機産業の発展を加速することを約束した。
鄭麗君副院長の同センター視察は非公開で行われたが、その後、行政院がニュースリリースを発表。鄭麗君副院長の訪問には、嘉義県の翁章梁県長(=県知事)、与党・民進党所属の立法委員(国会議員)の蔡易餘氏、王美恵氏が同行し、台湾の無人機業者20社以上と座談会を行ったことが明らかにされた。
鄭麗君副院長は、頼清徳総統が昨年の就任演説で「台湾を無人機の民主主義サプライチェーンにおけるアジア太平洋の中心とする」と述べたことや、無人機産業を「五大信頼産業」を構成する産業の一つ、「軍事産業」における重要項目に掲げていることなどに言及。鄭麗君副院長が行政院における無人機プロジェクト会議の統合と監督を任されていたが、最近これを「無人載具専案会議」と改称し、統合型の無人機サプライチェーンの形成を目指していくことなどが明らかにされた。
鄭麗君副院長はまた、政府が台湾の無人機業界による「ナショナルチーム」形成を全力で支援し、台湾を無人機の民主主義サプライチェーンのアジア太平洋の中心とするため尽力することを約束した。また、無人機の「産業発展、国防自主、民主主義のサプライチェーン形成」という3つの政策目標を達成するための5つの戦略を公表した。その戦略とは以下のとおり。
戦略①
国内外の需要を拡大し、産業の発展を促進する
政府は各省庁が積極的に無人機の活用を検討し、無人機および関連サービスの調達を拡大するよう求める。また、海外市場での商機を最大限に開拓し、国際市場と足並みをそろえることを目指す。
戦略②
技術開発と国際連携
無人機の重要な部品に関して、政府は税制上の優遇措置の提供による業者の開発支援や、海外企業との生産協力への支援など、多様な方法で技術開発を支援する。将来的には国家発展基金などを使った政策的投資で量産を促進し、より完全なサプライチェーンを構築し、ひいてはモジュール化や規格化を進めて国際競争力を高めることを目指す。
戦略③
産業クラスターとエコシステムの形成
嘉義県の「アジア無人機AIイノベーション応用R&Dセンター」はすでに、台湾の無人機産業にとって重要な拠点となっている。こうした素晴らしい土台を活かし、経済部と嘉義県はいま、「アジア無人機AIイノベーション応用R&Dセンター」2号館の建設を企画している。これに、同じ嘉義県内にある「民雄航太・無人機産業園区」の資源を結び付けることで、研究・開発、テスト、製造、イノベーション・アプリケーションから国際連携が可能な重要な拠点を形成し、嘉義県を台湾における無人機産業発展の中心地とする。
戦略④
使用規範の制定とサイバーセキュリティ・テストの推進
政府は引き続きサイバーセキュリティ・テストに関する補助を行い、海外のサイバーセキュリティ認証機関と連携して、業者がコスト負担を軽減できるよう支援し、引き続き関連措置の改善を検討する。国際標準と足並みをそろえることで、台湾企業による海外市場の開拓を助ける。
戦略⑤
社会全体の防衛強靭性を向上させる
無人機は商業的応用だけでなく、国防や防災などの分野でも重要な役割を果たす。今後政府が公務用として調達する無人機や民間のさまざまな無人機が、無人機産業の発展を促進すると同時に、頼清徳総統が期待する国防、民生、防災、民主主義の4つの分野の強靭性強化にもつながることを期待する。
★★★★★
鄭麗君副院長はまた、無人機産業は台湾にとって今後の発展が期待される産業の一つであり、関連省庁や業界関係者らがともに努力することで、競争力を持った無人機産業のサプライチェーンを構築していきたいと呼びかけた。
資料來源: 行政院
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