2025-09-09
チェコ共和国のMarek Ženíšek科学・研究・イノベーション大臣(左)が5日、台湾の国家科学及技術委員会の呉誠文主任委員(科学技術担当大臣に相当、写真右)と会談を行った。台湾とチェコは科学技術分野で多くの協力を進めている。(国家科学及技術委員会)
国家科学及技術委員会は、チェコ共和国のMarek Ženíšek科学・研究・イノベーション大臣が5日、台湾の国家科学及技術委員会の呉誠文主任委員(科学技術担当大臣に相当)と会談を行ったことを明らかにした。
双方はまず、半導体分野における台湾とチェコの重要なプロジェクトの成果を評価した。それには、台湾とチェコがチップの設計研究拠点としてプラハに設置した先端半導体設計研究センター(ACDRC)や、台湾半導体研究中心(TSRI)とチェコ工科大学の協力により同大学内に設置された「プラハ・オフィス」(Prague Office)などが含まれており、いずれも両国の研究機関や産業界の交流と協力にとって最適なプラットフォームを提供している。呉主任委員とŽeníšek大臣は、レーザー技術分野における相互補完的な優位性についても詳しく議論した。呉主任委員はさらに、台湾の政府が航空・宇宙や防衛関連産業の発展についても、各国とのさらなる協力を希望していることを伝えた。
Ženíšek大臣は国家科学及技術委員会のほか、台湾のサイエンスパークの成功経験を学ぶため、新竹科学園区(新竹サイエンスパーク)管理局を視察した。また、工業技術研究院(ITRI)や、シンクロトロン(円形加速器の一種)の研究を行う台湾の科学実験施設である国家同歩輻射研究中心(NSRRC)、国家儀器科技研究中心(NCIR)、台湾半導体研究中心(TSRI)などの研究機関も訪問したという。
台湾とチェコは科学技術分野でさまざまな協力を展開している。国家科学及技術委員会はこれまでにチェコ科学アカデミー、チェコ科学財団(GACR)、チェコ技術庁(TACR)といった機関と科学研究協力協定や覚書を締結し、共同研究や人員の交流を進めてきた。2010年以降、国家科学及技術委員会が助成してきた研究プロジェクトは100件を超える。2006年には出先機関として、チェコの首都プラハにある台北駐チェコ経済文化代表処内に「科技組」を設置。台湾とチェコの研究協力を加速させてきた。2007年からは毎年、「台湾チェコ科学技術デー」のイベントを共同で開催しており、毎回異なる科学技術分野のテーマを選定し、学者・専門家を招いて今後具体的な協力が見込める課題を話し合っている。今年10月にプラハで開催予定の「第7回台湾チェコ科学技術デー」では、レーザー技術、人工知能(AI)、ネットワークセキュリティ分野などのテーマが取り上げられることになっている。
資料來源: 国家科学及技術委員会