2025-09-15
台北駐英国代表処の姚金祥代表と英国在台弁事処のルース・ブラッドリー・ジョーンズ代表(中央)は今月11日、外交部の呉志中政務次長(=副大臣、右)及び英国の科学・イノベーション・技術省(DSIT)の国家技術顧問であるデイブ・スミス博士(左)の立ち会いの下、対面とオンラインのハイブリッド形式で「台英半導体人材共同育成計画に関する了解覚書(MOU)」(Taiwan-UK Memorandum of Understanding on the Semiconductor Joint Skills Project)に署名した。(外交部)
台北駐英国代表処の姚金祥代表(英国における中華民国大使に相当)と英国在台弁事処のルース・ブラッドリー・ジョーンズ代表(台湾における英国大使に相当)は今月11日、外交部の呉志中政務次長(=副大臣)及び英国の科学・イノベーション・技術省(DSIT)の国家技術顧問であるデイブ・スミス博士の立ち会いの下、対面とオンラインのハイブリッド形式で「台英半導体人材共同育成計画に関する了解覚書(MOU)」(Taiwan-UK Memorandum of Understanding on the Semiconductor Joint Skills Project)に署名し、台湾と英国が半導体分野の人材育成と交流において共通のビジョンを有することを示した。
外交部の呉志中政務次長はMOUの署名式で、英国の科学・イノベーション・技術省が今年で3度目となる代表団を組織して、台湾で開催される半導体の見本市「SEMICON Taiwan」に参加したことを歓迎し、台湾と英国はこの分野で既に緊密な関係を築いているが、それに加えて今回、科学技術人材の育成と交流に関して政府間で協力することで一致し、且つ了解覚書(MOU)に署名したことは、両国の半導体産業における補完的な強みを生かすものであり、台英関係における重要なマイルストーンになると述べた。
姚金祥駐英代表も、台湾と英国が今年6月に「貿易強化パートナーシップ(Enhanced Trade Partnership、ETP)協定」に基づく3つの支柱となる協議に署名したのに続き、今回の了解覚書により、双方の協力関係をさらに強化できるだろうと指摘。また、今回の了解覚書は半導体分野における学生の相互訪問や交流の仕組みを構築するものであり、双方の経済、民主主義、半導体サプライチェーンの強靭性の向上にも寄与するだろうと強調した。
英国科学・イノベーション・技術省のスミス国家技術顧問は、「世界が現在、科学技術人材の不足という課題に直面する中で、台湾と英国が人材交流を深化させ、共通の価値を創出することを歓迎する」と述べた上で、台湾は高い技術と製造能力を持ち、イノベーションのR&D(研究・開発)で強みを持つ英国とは補完関係にあるとして、今後、化合物半導体、シリコンフォトニクス、量子技術などの先端分野で協力の余地があると期待を寄せた。
英国在台弁事処のルース・ブラッドリー・ジョーンズ代表は、これは台湾と欧州との間で初めて締結された半導体人材育成に関する覚書であり、双方の学生および産業界に利益をもたらすと述べた。また、「木を育てるには10年かかり、人を育てるには100年かかる」という言葉があるように、台湾と英国が共に未来の科学技術を築いていけるよう期待を示した。
この署名式には、経済部、国家科学及技術委員会、国家実験研究院、国際半導体製造装置材料協会(SEMI)、国立台湾大学、国立陽明交通大学、国立成功大学、国立中山大学、英国政府の研究資金助成機関「Innovate UK」、イギリス国立物理学研究所(NPL)などの代表が出席した。
資料來源: 外交部