2025-10-22
 
頼清徳総統(左)は21日、韓国・慶州で開かれるAPEC首脳会議に出席する総統府資政(顧問に相当)の林信義氏(右)とともに総統府内で記者会見を開き、APECに出席する各国首脳や国際社会に対して、台湾を代表して「3つの主張」を伝達するよう託した。APEC首脳会議は10月31日と11月1日に開催される。(総統府)
APEC首脳会議に出席する林信義氏に「3つの主張」を託す頼清徳総統。(写真:総統府)
頼清徳総統は21日、今月31日から韓国・慶州で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議に出席する総統府資政(顧問に相当)の林信義氏とともに総統府内で記者会見を開き、APECに出席する各国首脳や国際社会に対して、台湾を代表して「3つの主張」を伝達するよう託した。
「3つの主張」とは以下のとおり。
(一)台湾は、経済の強靭性(レジリエンス)の強化に取り組んでおり、各国と連携しつつ、地域の経済発展を促進することを望んでいる。
(二)台湾は、台湾が持つ先端技術産業の経験を各国と共有し、官民一体となってグローバルな課題に対応することを望んでいる。
(三)台湾は、「人」を中心に据えたAI(人工知能)の発展を加速させ、APECが目指す共通のビジョンの実現に貢献することを望んでいる。
頼総統は、これらの「主張」の内容を説明した上で、林資政は豊富な経験を持つことから、台湾がAPECのメンバーと共通の関心事項について交流を強化し、ひいては各領域で協力する機会を切り開いてくれるだろうと期待を寄せた。
林氏は2005年に当時の陳水扁総統の代理として韓国・釜山で開かれたAPEC首脳会議に参加したほか、昨年初めて頼清徳総統の代理でAPEC首脳会議に出席。APEC首脳会議への出席は昨年に続いて2年連続、3度目となる。また、閣僚として2000年のブルネイ、2001年の中国・上海でのAPEC閣僚会議(AMM)にも出席しており、これを含めるとAPEC出席はこれで5度目となる。財界出身で、経済部の部長や行政院経済建設委員会(現在の国家発展委員会)の主任委員(大臣クラス)、行政院副院長(副首相)などを歴任し、財政・経済政策の策定や実行に携わってきた。現在は総統府資政、台杉投資管理董事長などを務める。
今年のAPEC首脳会議は10月31日と11月1日の2日間、韓国・慶州(キョンジュ)で開催される。林資政は首脳会議への出席に加えて、台湾の3名の「APECビジネス諮問委員会(ABAC)」代表である宏碁(エイサー)の陳俊聖董事長、台湾大哥大(台湾モバイル)の林之晨総経理、広達電脳(クアンタ・コンピュータ)の張嘉淵技術長とともに、APEC加盟国の企業代表と対話を行い、地域経済の発展などのテーマについて幅広く意見交換を行うことになっている。
資料來源: 総統府