2025-11-05
IMD(国際経営開発研究所)の2025年「世界デジタル競争力ランキング」で、台湾は世界の主要69カ国及び地域の中で10位に格付けされた。写真は数位発展部の入口。(外交部)
スイス・ローザンヌに拠点を置く世界トップクラスのビジネススクール、IMD(国際経営開発研究所)が4日、2025年の「世界デジタル競争力ランキング(IMD World Digital Competitiveness Ranking 20225 DCR)」を発表した。台湾は世界の主要69カ国及び地域の中で10位となった。2024年の9位からランクを1位落としたが、評定項目のうち8つの細目で世界3位以内に入った。
この報告は、世界69カ国・地域のデジタル競争力を「知識(knowledge)」、「テクノロジー(technology)」、「将来に向けた準備(future readiness)」の3つの主要ファクターから分析・評価したもの。3つの主要ファクターの下には、9つのサブファクターが設けられ、その下に61項目の細目がある。
3つの主要ファクターのうち、台湾は新しい技術を学習・吸収する能力を評価する「知識」で2024年から3ランク上昇し、世界16位と躍進した。一方で、国のデジタル技術の開発・革新能力を評価する「テクノロジー」は2024年から4ランク下落して世界11位となった。また、「将来に向けた準備」は2024年から3ランク上昇して世界3位と高く評価された。
61項目の細目のうち、世界3位以内にランクインしたのは、「IT&メディアの株式時価(対GDP比)」(1位)、「研究開発への公的支出(対GDP比)」(2位)、「人口1,000人あたりの研究・開発人員」(2位)、「企業の俊敏性・柔軟性」(2位)、「教育評価(PISA – 数学/15歳対象)」(3位)、「高等教育修了率(25-34歳人口比)」(3位)、「機会と脅威に対する企業の対応」(3位)、「ビッグデータとアナリティクスの活用」(3位)の8つの細目。
数位発展部(デジタル省)は、61項目のうち8項目で世界3位以内に入ったことは、特定のデジタル分野において台湾が卓越した実力を有していることを示すものだと評価。台湾はとりわけ研究・開発能力、高等教育、企業の俊敏性・柔軟性などの方面で優位性を発揮し、AI産業の発展やデジタル・トランスフォーメーション(DX)を支える堅固な基盤を築いていると説明している。また、報告で指摘された「女性研究員の割合」や「高等教育での教員一人当たりの学生数」など台湾が弱い細目については、今後関係各省庁と連携して改善に取り組むとしている。
資料來源: 外交部