2017-04-13
経済部中華民国外交部(日本の外務省に相当)は、政府が掲げる「新南向政策」(東南アジア、南アジア、ニュージーランド、オーストラリアなど18カ国との幅広い関係を強化する政策)の推進をさらに着実なものにするため、省庁間での慎重な協議を経た結果、6月1日から複数の査証(ビザ)緩和措置を実施することで意見の一致を見た。「新南向政策」対象18か国から、さらに多くの観光客やビジネス客を誘致し、双方のより密接な関係を築き、各分野での交流や提携が可能になるよう期待される。
外交部は10日、関連の省庁を召集して会議を開催した。これには、国家の安全保障、警察、調査、移民管理、観光および経済・貿易などの主務機関や関連機関の責任者が招かれ、会議では以下の決議が行われた。
1.タイおよびブルネイ国民のビザ免除措置を2018年7月31日まで延長する。2016年8月1日よりタイ、ブルネイ国民に対するビザ免除措置を試験的に実施して以来、両国の旅客が大幅に成長した。昨年の旅客数は、前年比タイが57.26%増、ブルネイが52%増、今年は1月から 2月までで、タイからの旅客は前年同期比すでに91.83%増加した。それに加えて、オーバーステイ、不法就労、犯罪率などはまだ許容範囲内にあることから、ビザ緩和措置の試験的な実施をさらに1年間延長すると決議したわけだ。
2.フィリピン国民に対するビザ免除措置を試験的に1年間実施する。
3.「東南亜国家人民来台先行上網査核系統(東南アジア諸国民に対する台湾渡航の査証事前オンライン監査システム)」の適用条件を拡大する。インド、インドネシア、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、ラオスの国民に対して、条件付きのビザ免除措置を実施。過去10年以内に中華民国政府が発行したビザ(就労ビザは含まず)を持ち、かつ犯罪記録のない場合は、内政部移民署(日本の法務省入国管理局に相当)のホームページ(https://niaspeedy.immigration.gov.tw/nia_southeast)より、申請書を作成・提出後、数次有効のビザが発行される。
4.スリランカ、ブーダン国民に対する査証措置の改善:台湾は本来、両国の渡航者のビザ申請に対して厳しい制限を設けており、観光ビザを発行していなかったが、今後は観光ビザを申請して台湾への渡航が可能になる。
5.インド、スリランカ、バングラデシュ、ネパール、ブーダン、パキスタンなどからのビジネスを目的とした旅客は、中華民国対外貿易発展協会(日本での名称は台湾貿易センター、略称TAITRA)の現地事務所の推薦があれば、電子ビザ(eViza)申請の適用対象となる。
Sources:Taiwan Today;2017年04月13日
資料來源: 外交部