2021-03-17
台湾の研究開発機構である工業技術研究院 (ITRI) は、半導体洗浄剤などを供給する日本の株式会社トクヤマと共同で半導体原料の品質検測技術を研究・開発する。原料に含まれる不純物質を迅速に検出することで、歩留まりの引上げを目指す。双方は今後、技術開発と緊密な連携により、台湾の半導体産業が高品質・高スペック商品を生み出すための強力な後ろ盾となる。同時に、スマート産業に応用される半導体についても商機を創出したい考え。
株式会社トクヤマとITRIは2018年より交流を始めた。株式会社トクヤマは、台湾の半導体メーカーが持つ製造プロセスの研究・開発における優位性を評価した上で、ITRIが持つ最先端半導体のためのナノレベルの品質検査技術に注目。ITRIと協力して、半導体ウエハの製造プロセスに必要な原料の検測技術改善に取り組むことを決めた。
株式会社トクヤマは、ITRIとの協力によって台湾の半導体メーカーのために原料の品質管理・制御技術を提供したいと考えている。これにより、原料の純度と品質を高め、半導体の微細化に伴う歩留まりを引き上げるだけでなく、ITRIの検測技術を海外の半導体検測市場にまで拡大したい考えだ。
ITRIが持つ先端半導体のためのナノレベルの検測技術と、株式会社トクヤマが得意とする半導体用ケミカル・マテリアル関連の製品技術が結びつき、半導体産業が必要とする新たな検測技術を開発することは、半導体産業でより製造プロセスの微細化が進み、顧客のニーズを満足し、台湾半導体産業の国際競争力を引き上げることができると見られている。
資料來源: 外交部