2021-03-10
科技部(日本の文部科学省に類似)が実施する助成事業に参加する国立東華大学(台湾東部・花蓮県)物理学系暨光電系(=物理学及び光電子工学学科)の頼建智教授が率いる多国籍研究チームは2年の研究の末、太陽光発電の材料であるペロブスカイト、レーザー、それに集積回路(IC)の融合により、より軽くて薄く、省エネ、低コスト、大面積塗布を可能とするレーザーを開発するコア技術を探し出すことに成功した。この研究にはほかに、国立東華大学物理系の馬遠栄教授、国立台湾海洋大学(台湾北部・基隆市)光電系の羅家堯教授、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)電気・コンピュータ工学部の劉佳明教授が参加した。研究の成果は今年2月、学術誌『Advanced Materials(アドバンスド・マテリアルズ)』に掲載された。
この研究は科技部が実施する助成事業「物理系所研究特色発展計画」や、研究チームに参加する教授が個人的に参加する助成事業のサポートを得て行なわれた。室温中で初めてエネルギー消耗が極めて低い太陽光励起レーザーを開発することに成功した。これは科学界における長年のボトルネックを解決する世界的快挙。また、レーザーの体積を大幅に縮小し、人間の毛髪の直径より細いシングルクリスタルの光ファイバーに使用することで、光ファイバーの光導波路が持つ光学的特性と、ペロブスカイトの利得特性を効果的に融合することができる。今後分野を超えた応用によって、ペロブスカイトの成分を調整することで、より多くの波長を出力する光ファイバーレーザーを作ることが可能になる。これはフォトニック集積回路生産の複雑さとハードルを大幅に下げることになる。
こうした研究上のブレークスルーは、台湾のレーザー技術が世界をリードすることを裏付けると同時に、次世代の半導体プロセスの微細化、省エネ化に伴うニーズに応え、エネルギー材料と半導体ICの融合において機先を制することが可能なことを意味している。この研究はまた、現在の基礎科学研究における最先端の成果で、フォトニック集積回路の発展と応用を加速させる極めて大きな潜在力を持っている。
資料來源: 外交部
Juiker アプリ - 無料通話
一緒に Juiker しましょう