2023-06-16
英国訪問中の数位発展部(=デジタル省)の唐鳳部長(オードリー・タン大臣)は13日(現地時間)、衛星通信会社ワンウェブ(OneWeb)本社を訪れた。唐部長は、同社の衛星技術とその運用について理解を深めると同時に、数位発展部が現在、非静止軌道の通信衛星を利用したバックアップ回線の構築を進めていることを明らかにした上で、条件に合致した業者の参画を歓迎すると申し出た。
唐部長は、台湾は長年地震などの自然災害に加え、台湾を取り巻く国際情勢など不確定要素の脅威に直面しているとし、万が一緊急事態が発生した場合、海底ケーブルが切断され、通信中断の危機に直面する可能性があると指摘。ロシアによるウクライナ侵攻後、世界が低軌道衛星の応用に注目しており、数位発展部としても海外の業者と協力し、多様な技術と異質ソリューションを導入することで「通信の強靭性」という目的を達成したいと説明した。
ワンウェブ社の訪問を終えた唐部長はその後、英下院のJudith Cummins議員、上院のSonny Leong議員、Nick Thomas-Symonds議員などと会談し、デジタル・トランスフォーメーションの枠組下での台湾と英国の協力のチャンスについて議論した。
唐部長はこの会談で、AI(人工知能)などの技術が急速に広まる時代、権力が過度に集中するのを避けるため、民主化のプロセスによって市民社会のガバナンスへの参与を促進する必要があると指摘。大勢の人々が協力し、迅速に足並みをそろえ、正しい方向への循環を生み出してこそ、信頼に足るデジタル時代へ向かって邁進することができると述べた。これに対して英国側は、台湾の民主主義、法の支配、人権の発展方向を高く評価し、且つ支持するとした上で、デジタル・テクノロジー分野でリードする台湾を称賛。台湾と英国の貿易協力や対話のメカニズムを強化し、双方の利益に合致したパートナーシップを創出できるよう期待を寄せた。
Sources:Taiwan Today;2023年06月16日
資料來源: 数位発展部