課税範囲
房屋税は、中華民国の土地の上にある家屋、およびその家屋の使用価値増加にかかわる建築物を対象に課税徴収されます。
納税義務者
房屋税の納税義務者は以下のとおりです。
- 抵当権が設定されていない場合は、家屋所有権保有者。
- 抵当権が設定されている場合は、抵当権設定者。
- 共有家屋の場合は共有者とし、共有者が自分達の中から納付者を一人指定する。指定しない場合は、居住者または利用者が代わりに納付する。
- 建物の所有権の保存登記がなされていない、または所有者不明の家屋は、政府が発行した使用許可に記載された建築主。使用許可がない場合、建造許可に記載された建築主。建造許可がない場合は、居住者または管理人。
- 房屋為信託財產者,於信託關係存續中,以受託人為房屋稅之納稅義務人。受託人為二人以上者,准用上開有關共有房屋之規定。
- 所有者または抵当権設定者が住所不明の場合、または家屋の所在地に住んでいない場合は、管理人あるいは居住者が納付しなければなりません。賃貸の場合は借家人が納付し、その分の金額は家賃から控除されます。
- 家が信託財産である場合、信託関係が存在する下で信託されるの者は納税者です。 2人以上の受託者である場合、前の共有家屋の規定を従うする。
課税方式
房屋税は建物の時価と、使用状況に合う税率に基づいて徴収されます。時価は、不動産評価委員会が定めた家屋基準価格、減価償却率および路線価の評価倍率により、地方の税務機関が決めます。
税率
房屋税の税率の仕組みは以下のとおりです。:
建物 |
項目 |
法定税率最高 |
法定税率最低 |
徵現行税率 |
居住用 |
自分で居住用および公的福祉レンタルオーナー賃貸用 |
1.2% |
1.2% |
1.2% |
居住用 |
自分で居住用じゃない |
3.6% |
1.5% |
注1注2 |
非居住用 |
営業用及び私立病院、診療所、自由職業者の事務所 |
5% |
3% |
注1 |
非居住用 |
市民団体など非営業用 |
2.5% |
1.5% |
注1 |
注1:直轄市および県(市)政府は現地の実情により、上記の法定税率の範囲内で房屋税の現行税率を定めることができます。各県・市が税率を調整した場合は、その税率に従い課税徴収されます。
注2:各地方自治体は所有者の所有する家屋の数により、異なる税率を設定することがあります。
建物が同時に居住用と非居住用として使用される場合は、実際の使用面積に基づき、居住用と非居住用の税率で房屋税が徴収されます。ただし、非居住用の部分の課税面積は、総面積の6分の1を下回ってはなりません。
房屋税の免除
以下のいずれかに当てはまる私有建物は、房屋税が免除されます。
- 認可された私立学校および学術研究機関で、財団法人の登記が完了した場合、その校舎または運営用の私有家屋。
- 登録した私立慈善事業で、営利を目的とせず、財団法人の登記が完了した場合、事業運営に直接使用される私有家屋。
- 専ら祭祀に使用される祠堂、または宗教団体の布教に使用される聖堂あるいは寺院。ただし、財団法人または寺院の登記がなされ、かつその家屋が当該団体の所有である場合に限る。
- 無償で政府の公務または軍の使用に供する家屋。
- 営利を目的とせず、政府が認可した公益社団が所有し、運営に使用する家屋。ただし、同業、同郷、同級の者または宗族団体が受益対象である場合は、工会(労働組合)法に従い設立した労働組合が、現地の税務機関を通して直轄市、県(市)政府に申出、免除が認可された場合にのみ適用できる。
- 専ら家畜または家禽の飼育に使用される小屋、農産品栽培用のハウス、水稲育種研究所の育種場、人工繁殖施設、ポンプ施設。農家自家専用の燻製室、籾およびの茶葉の乾燥機室、農機具の貯蔵倉庫および堆肥小屋などの建物。
- 重大な災害を受け、破損面積が全棟の5割以上を占め、修復しなければ使用不能の家屋。
- 時価10万元以下の居住用家屋。ただし、家屋評価価格が規定により再評価される場合は、再評価された基準価格の増減に従って調整される。調整金額は1,000元を最小単位とし、1,000元未満の場合は1,000元とする。
- 所轄機関の証明を持ち、専ら糧政機関の備蓄米貯蔵に使用される農業組合所有の倉庫。
- 目的事業の所轄機関の認可を受けて設立された公益信託で、受託者が当該信託関係により取得した、公益活動のために直接使用される建物。
私有家屋の減額
下記のいずれかに当てはまる私有家屋の房屋税は半減徴収されます。
- 適法に登記された工場で、直接生産に使用される建物。
- 所轄機関が認可した、農業組合が所有する倉庫および検査施設。
- 重大な災害を受け、破損面積が総面積の3割以上、5割未満を占める家屋。